今日10月10日は「目の愛護デー」です。
大切な目を守るためにも(私もですが)、中高年の方は緑内障や糖尿病性網膜症
には気を付けましょう。
糖尿病性網膜症とは、糖尿病が原因で網膜が障害を受けることで発症し、病気の
進行により網膜剥離や緑内障を併発し、最悪の場合は失明することもあります。
ところで、動物たちの目はどうなのでしょうか。
身近なイヌやネコは、人間に例えると0.1~0.2程度の視力しかなく、焦点を合わせ
る能力が低いため、全体的にぼやけた世界を見ているようです。
それでも人間よりも嗅覚や聴覚が優れているので、総合的に周囲の世界を捉えて
います。
また広い視野や動体視力にも優れていて、動くものを素早く認知することができ
ます。
イヌやネコの他、多くの夜行性動物たちは網膜の下に反射板の働きをする細胞の
層(タペタム層:下図)を持っており、網膜で吸収されなかった光をタペタム層が
反射して網膜に返すことで光を視神経に伝え、僅かな光でも物を認識することが
できます。
さらに、明暗を感じる細胞の数が人間よりも多いため、薄暗い場所でも自由に動く
ことができます。
イヌの中でも、雪の多い地域のイヌ(シベリアンハスキー:下写真)などは、雪が
光を反射するため、タペタム層は備わっていません。
哺乳類以外でも夜行性の鳥類(フクロウなど)やワニにもタペタム層があります。
上空から地上の獲物を捕らえるワシやタカの視力は優れていて、人間の8~10倍ある
と言われています。
よく、暗い場所で視力が落ちることを「鳥目」というような言い方をすることが
ありますが、鳥類は夜に視力が落ちることはありません。
ダチョウ(下写真)の眼球は重さが約60gもあり、陸上動物の中では最大です。
視力も発達していて、人間に例えると視力は20~25とも言われていますが、どれ
くらい見えるのでしょうか。
一説によると、40~50m先のアリが見えるほどだとか(本当かな?)
飛んで逃げられないダチョウですが、その代わりに視力を発達させて天敵から
身を守っています。