みやざき地頭鶏事業協同組合は2010年、「じ(2)とっ(10)こ」の語呂合わせから
2月10日を「みやざき地頭鶏の日」に制定、2020年には日本記念日協会より認定・
登録されました。
地頭鶏は、旧島津家の領地であった鹿児島・宮崎で古くから飼育されてきた在来種の
鶏で、薩摩地鶏を基に作り出されました。
特徴として脚が短く高く飛び上がれないため、田畑に放しても稲や麦の穂を食べられる
ことがなく害虫や雑草の駆除に役立つとして、農家に重宝がられていました。
また1943年(昭和18年)には、文部省(現在の文科省)から天然記念物に指定されて
います。
宮崎では、地頭鶏の♂と白色プリマスロックの♀を掛け合わせて第一世代の交雑種(♂)
を作り、その♂と地鶏(九州ロードの♀)を掛け合わせて、みやざき地頭鶏を作り出し
ました(下図)
地頭鶏の肉はとても美味しく、柔らかな歯ごたえにジューシーでコクのある食味、
軽やかな香ばしさがあるそうです。
名前の由来ですが、昔この鶏を飼育していた農家の人たちが地頭職に献上していた
ことから、地頭鶏という名前が付いたと言われています。
地頭とは、鎌倉・室町幕府が荘園や公領を管理・支配するために設置した職(役人)
で、その地域の租税の徴収や治安維持などを行っていた人たちのことです。
道理の通じない相手には、黙って従うしかないという意味のことわざ(下図)も
残っているくらいですから、かなりの権力者です。