今日5月9日は、母の日です(5月の第2日曜日)
その由来は、アメリカ人のアンナ.ジャービスさんが亡き母を思い、教会で母が好きだった
白いカーネーションを配ったところから、お母さんに感謝を伝える日として世界中に広が
りました。
ただし、白いカーネーションには”亡き母“の意味がありますので、ご注意下さい。
母親に感謝する日は世界中にありますが、5月の第2日曜日が「母の日」になっているのは、
アメリカ・日本のほか、カナダやオーストラリアなどです。
さて、私たち哺乳類にとって母乳(ミルク)は、完全栄養食品と言われています。
ミルクには、タンパク質・乳糖・脂肪・ビタミン類・ミネラル・水分などが含まれますが、
その割合は生息環境や子どもの成長速度によって異なります。
たとえば、同じ砂漠にすむ動物でもラクダでは脂肪分は3%程度ですが、水分は90%もあり
ます。
ラクダの子どもは出産直後から歩き出し、体温調節のために多くの水分を必要としている
からと考えられています。
クジラやラッコ、アザラシなど、海中や極地に住む動物のミルクは脂肪分が30~40%にも
なり、濃いミルクが体を保温する皮下脂肪を発達させ、子どもの成長を速めています。
生まれてすぐに分泌されるミルクは”初乳”と呼ばれ、免疫系で働くタンパク質の一種である
免疫グロブリン(抗体)が入っています。
元々、免疫グロブリンは血液に含まれていますが、胎盤を通過しないものも多く、妊娠中
にすべての免疫グロブリンを我が子に渡すことはできませんし、免疫グロブリンが無けれ
ば、細菌やウイルスが侵入した時に、体は抵抗できません。
初乳は正に、体を守る母親からの贈り物なのです。
ところで、乳房の位置は動物によって異なります。
授乳中、肉食動物に襲われる恐れのある草食動物の多くは、すぐに逃げられるように乳房
は後ろ足付け根付近にあります。
同じ草食動物でも、ゾウでは母乳を飲みやすいように、前足の付け根付近(肘の後ろ側)に
あります。
ゾウが液体を口で飲むのは、母乳を飲む時だけです。