今日5月11日は長良川の「鵜飼い開きの日」でしたが、今年は新型コロナウイルスによる緊急
事態宣言を受けて、延期になりました。
鵜飼いの歴史は古く、日本では古事記や日本書紀にも記載があるそうですが、効率的な漁法
ではないため、現在では日本や中国など一部の国でしか行われていないようです。
日本では、生業と言うよりも観光業になっているようで、長良川の他にも木曽川や京都の嵐山
などでも行われています。
鵜匠の手につながれた鵜は、水面の上や下を行ったり来たりしながら、水中に潜ってアユなど
を捕まえて飲み込みます。
しかし、首にはヒモが巻かれていますから、ある大きさ以上の魚は飲み込めないようになって
います。
また、鵜に飲み込まれたアユなどには傷が付かず、鵜の食道内で一瞬にして気絶させるため、
鮮度が保たれると言います(どうしてなのか分かりません)
夜間に行われる鵜飼いでは「かがり火」が炊かれます。
かがり火は、鵜飼い漁の照明として使われる他、水中の魚を驚かせる役割もあります。
光に驚き、動きが活発になった魚のうろこがかがり火に反射することで、鵜はアユを捕まえる
ことができるのです。
ところで、鵜飼いに使われる鵜はカワウではなく、ほとんどがウミウです。
川で行われる鵜飼いですから、カワウでもよさそうですが、ウミウの方が人に慣れやすいと
言われています(訓練期間もありますから)
長良川の鵜飼いは、日本では唯一の皇室御用の鵜飼いで、鵜匠の正式名称は宮内庁式部鵜匠
と呼ばれ、宮内庁職員になります。