世間を揺るがす不祥事が起きた時、その責任の所在を巡って度々登場する言葉があります。
組織を守るという美名のもとに下位の者に責任を負わせ、上位の者がその責任から逃れる時
などに、よく使われます。
「トカゲのしっぽ切り」です。
財務省における公文書改ざんが問題になっていますが、どういう顛末になるのでしょうか。
以前は家の周りでも良く見かけたトカゲですが、本当に見なくなりました。
現在日本には、ヤモリを除いても20種類以上のトカゲがいる
とか。
右写真はニホントカゲです。
さて、トカゲの仲間が全て、しっぽを切る(自切)わけではありません。
元々しっぽには骨(尾椎)があり、各尾椎のふちには自切面
という部分があるため、ショックなどを受けると切れやすい
構造になっています。
再生したしっぽの骨部分は、軟骨に変わります。
その切れたしっぽですが、しばらくは動いていますので、外敵がしっぽに気を取られている
間に逃げることができるという、捨て身の自衛手段になります。
なお、自切面以外の所で切れた場合には、少ししか再生しません。
先頃、大相撲の春巡業中に倒れた舞鶴市長の救命措置が話題になりました。
とっさに心臓マッサージを行った女性たちについて、若い行司さんが女性は土俵から降りる
ようアナウンスしたというものです。
本当に若い行司さんだけの判断だったのでしょうか。
トカゲのしっぽ切りにならないことを望みます。