私たちの身の回りには、チワワ(右写真)などの小型愛頑犬、
シェパードなどの作業犬、ビーグルなどの狩猟犬、ボーダーコリー
(右下写真)などの牧羊犬などなど、実に多くの犬たちが暮らして
他にも、番犬として多くの犬たちが飼われて
います。
犬の祖先については諸説ありますが、オオカミであることは間違いなさそうです。
それも1種類のオオカミではなく、東アジアやユーラシア大陸のオオカミなどが混ざり合って、
人間社会の複雑な生活様式には、オオカミの社会性と共通する
部分もあったことから、他の動物よりも飼いならすことが可能
になりました。
さて、昔と違って現在では、犬たちも人間同様長生きできるようになりました。
ワクチンの定期接種やフィラリア症※の予防のほか、ドッグフードの改良や薬剤・診断技術の
向上などによって、犬たちの健康寿命も長くなりました。
※フィラリア症:犬(稀に猫)の寄生虫症の一つで、蚊が媒介します(成虫は心臓に寄生)
その一方で、歯周病や心臓病・がん・白内障・認知症など、人間と共通の疾患も増えて
います。
歯周病:歯垢中の細菌によって発症し、心臓内膜炎・腎臓疾患・肝臓病など、万病の元
になります。
心臓病:高齢になると程度の差こそあれ、ほとんどの犬が心臓病になります。
根治は難しく、進行を遅らせる治療しかありません。
心臓病の犬は塩分を控える必要があるため、人間用に味付けした食べ物は与え
ないようにしましょう。
がん:乳腺腫瘍が全体の50%、肥満細胞腫が全体の25%、リンパ種が全体の10%など
になります。
抗がん剤も選択肢の一つで、人間ほど強い副作用は出ないそうです。
白内障:犬は他の動物よりも発症が多く、老齢性・糖尿病性・外傷性・内分泌性などが
あり、水晶体の一部又は全部が白く濁ります。
進行すると視力障害が認められます。
認知症:15歳以上の日本犬(特に柴犬)に多く見られます。
柴犬では7~8歳の頃から、認知症に対する食事療法を始めることが理想的と
されています。