給食センターの4年間、私自身も異物混入には悩まされました。
異物が確認された場合、下記のような流れで対応することになります。
1 学校の対応
・給食担当の先生又は教頭先生は、給食に異物があったことを給食センターに連絡する。
・確認された異物を食材といっしょにビニール袋等に入れたあと、
袋に学年・クラス名を書いて、当該クラスの食器カゴ又は給食
コンテナの上に載せる。
2 給食センターの対応
・異物の連絡があったことを調理責任者に伝え、午後の回収便でセンターに持ってきて
もらう。
・異物を確認し、必要に応じて製造(納入)業者等にも異物混入があった旨、連絡する。
・教頭先生に謝罪の連絡をし、必要に応じて業者にも謝罪に行かせる。
・当日の特定が難しい異物のうち、納入業者等に関わるものについては業者に特定を依頼し
後日、検査結果報告書を提出してもらう。
・同報告書を学校まで業者に届けてもらうとともに、教頭先生に謝罪するようお願いする。
(重大な事案については市教委・教育委員・議会等に報告することもあります)
主食で、全体の約半数を占めていました。
その主食はパン業者が作り、指定された学校に届けます。
主食・副食の異物で一番多いのは「髪の毛」です。
学校以外で混入した可能性の方が高いと思われますが、特に副食では給食センターに搬入され
る食材の中に入っていた可能性もあり、混入場所の特定は難しくなります。
DNA鑑定するわけにもいかず、取りあえず学校側に謝罪します。
他にもビニール片や昆虫(幼虫含む)などもあり、正直、昆虫の場合などは気持ちのいい
ものではありません。
虫が育つくらいですから、食材の安全性は高くなりますが、目の前にすると食べる気には
なりません。
稀ですが、牛乳に異物が入っていたという連絡をもらうこともありました。
まつ毛のほか、詳しく調べたところ鉱物の粉だったことも。
牛乳は細かなフィルターを通してパック詰めしますので、まつ毛
などの異物が製造過程で混入することは考えられません。
恐らく牛乳パックを開けたり飲む際、たまたま生徒さんの手に付い
ていたまつ毛や鉱物の粉などがパックの中に落ちてしまい、それら
を異物混入と勘違いしたものと思われます。
時には、牛乳の中に「カビ」が入っていたという苦情もありました。
牛乳は紙パックに入れた後、熱を加えて飲み口部分を接着します。
この時、パックの中の牛乳の一部が跳ねて飲み口部分の内側に付いてしまうと、接着時の熱
によって牛乳が焦げ、その焦げが牛乳パックを開けた時に中に落ちて、カビ?と誤解されて
しまいます。
オムレツなどの卵料理でも、カビ?と誤解されることがあります。
卵白のアミノ酸は熱によって分解されやすく、この時に遊離した
硫黄は硫化水素になります。
その硫化水素は卵黄中の鉄分と化合して硫化鉄となり、カビに良く
似た暗緑色になります。
本当に良く似ています。
業者の話では、暗緑色を付きにくくするために、溶いた卵に水を入れて薄めた食材もあるとの
ことでした。
そのような食材を使った方がカビでは?という苦情もなくなり、給食センターにとって有難い
話ですが、それでいいのでしょうか。
業者も子どもたちのためを思い、卵黄の割合を高めた食材の方がカビ?と疑われてしまう現状
は、とても理不尽に思えます。
お母様方はどうお思いになられますか。