物事の本質を理解するために!

私たち人間は、どうして「勉強」しなければならないのでしょうか?

それは、物事の「本質を理解できる人間になるためだと思います。

そこで、本質を理解できなかった時代(当時の人たちが悪いわけではありません)の、

おかし行動を幾つか紹介します。

 

 犬の舌で傷を治す
野生動物(主に哺乳類)が怪我をした時、自分にできる治療法は、ひたすら傷口を

舐めることだけです

舐めて舐めて舐めつくして、傷を治します。

 

 

 

 

 

唾液にはリゾチーム・ラクトフェリン・免疫グロブリンなどの

抗菌・殺菌作用のある物質のほか、ヒスタチンなど、傷口を

早く治す物質も含まれていることが分かっています。

昔は、そんな科学的なことは分かりませんから、犬のそのものに傷を治す物質

あると信じられ、犬の舌を傷口に貼り付ける治療が、実際に行われていました。

 

ヘビの眼病を治す草 
ヘビは、脱皮前になると目が白く濁ってきます。

脱皮は、古い表皮を脱ぎ捨てる大事な生理作用で、目の表面を被う透明な鱗も剥がれ

落ちて新しくなります。

 でも時々うまく剥がれ落ちずに、目が白く濁ったままになることもあります。

当然ヘビは目が見えませんから、あちらこちらにぶつかりながら、進むことになり

ます。

目の白いヘビを見た人たちは、「あのヘビは目の病気に罹り、きっと目が見えなく

なったのだろう」と思ってしまいます。


 
目が見えないのはヘビにとっても都合が悪いので、たとえば草むらなどに入って

目をこすり、何とか残った鱗を取ることに成功します。

それを見た人たちは、ヘビが目を擦ったは、きっと目の病気を治す「薬効

あるに違いないと思ってしまいます。

一瞬で、目がきれいになるのですから。

 

ダチョウとダイヤモンド
ダチョウを食べていた頃の話です。

上記の二つから導かれる「おかしな行動」とは何か 考えてみて下さい。

 

 

 

 

 

ウミガメ放流会の真実
夏になると、日本各地でウミガメ放流会が催されます。

今は、ウミガメの生態を無視した放流会は少なくなりましたが、以前はウミガメ

虐待に近い放流会が当たり前のように行われていました。

放流会当日、子ガメは50匹しかいないのに、200人の子どもたちが集まったとしま

す。

 たとえば、ジャンケンなどで子ガメの数だけ子どもを選び、その子どもだけに放流

させよとすると、どうなるでしょう。


「せっかく来たのに!、夏休みの宿題にするつもりだったのに!」

「うちの子にもさせろ~」などなど。

あなたが放流会当日の担当者だとしたら、どうしますか。



実際の話ですが、まず50人の子どもに子ガメを渡します。

子どもたちは子ガメを持って、波打ち際で放流します。

子どもなりに、子ガメに砂浜を歩かせるのは可哀想だと思うのでしょう。

子ガメは元気よく沖に向かって泳いで行きますが、そこには網を持った親父が何人

かいて、せっかく放流した全ての子ガメを回収します。

そして、順番を待っている次の50人に子ガメを渡し、放流させるのです。

全部の子ども終わるまで。

子ガメにとっては、虐待そのものです。

 

 

 

 

 

実際、最後の放流前に力尽きて死んでしまう子ガメもいたことを、長年、ウミガメ

保護に携わった方から聞いたことがあります。


穴の中で孵化した子ガメは、を待って海に帰って行きます。

夜の方が安全ですから。

子ガメは、紫外線のある方向(夜でも、海面が紫外線を反射している)に向かう

性質があるのです

通常、孵化してからしばらくは、卵黄が吸収されるまで穴の中にいます。

穴から出てきて12~24時間くらいが子ガメの活動期になり、外敵から逃れるため、

ひたすら沖に向かって泳いで行った後、少し休むようです。

 

一方、放流会に使われる子ガメたちは、その一番大事な活動期をバケツなどの中

で過ごすことになります。

気力を振りしぼり、やっとの思いで沖に向かうと、そこには親父が!



ウミガメのメスには母浜回帰性があり、産卵のために生まれた浜(近くの浜)に

戻って来るとも言われていますが、その生態は十分には解明されてはいません。

またウミガメは、方位磁石によって地磁気を感知し、自分の位置が分かるとも言わ

れています。

 

 

 



その大事な方位磁石は、孵化した子ガメが砂浜を歩く時に体内
に取り込まれるという

説もあり、まだまだ分からないことだらけです。

子ガメの放流は波打ち際ではなく、砂浜をしっかり歩かせることが大事なのかも知れ

ません。



Pocket
このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - 物事の本質を理解するために!