中国が日本産牛肉の輸入再開

日本産牛肉の輸入禁止措置を続けてきた中国ですが、24年ぶりに輸入再開の手続きに入ること

が分かりました。

中国は、日本での牛海綿状脳症BSE:Bovin Spongiform  Encephalopathy)の発生を受けて、

2001年から日本産牛肉の輸入を禁止してきました(日本でのBSE発生は36頭

BSEは1986年にイギリスで初めて確認された牛のプリオン病で、牛の正常なプリオン蛋白質が

何らかの原因で異常プリオン蛋白質に変異すると、体内の正常プリオン蛋白質が異常プリオン

蛋白質に置き換わり、この現象が連鎖的に起きます。

異常プリオン蛋白質は代謝されずに脳に蓄積し、それによって脳組織がスポンジ状(下写真)

に変化し、異常プリオンが一定数に達すると脳神経異常を示してBSEを発症するのです。

最終的に、牛は異常行動・運動失調を示して死亡します。

 

 

 

 

 

動物のプリオン病は他にもあり、ヒツジやヤギのスクレイピーミンクの伝達性ミンク脳症

ミュールジカやヘラジカ(下写真)などの慢性消耗性疾患などがあります。

 

 

 

 

 

イギリスでは1970年代後半、牛のエサ代を安く抑えるため、肉骨粉飼料(下写真)が開発され

ました。

肉骨粉とは、家畜を処理する際に出るクズ肉や骨、内臓などを加熱処理し乾燥させたものです。

その肉骨粉に混入したBSE病原体を経口摂取したことで、牛に感染が広がったと考えられてい

ます。

イギリスでは1986年に最初のBSEが確認されたため、2年後の1988年に国内における肉骨粉の

家畜使用を禁止しましたが、肉骨粉の輸出までは禁止しませんでした。

そのため、余った肉骨粉がヨーロッパや中東、アジア(日本)にも運ばれました。

日本では最初のBSEが確認された2001年以降、牛など反芻動物せき髄などを反芻動物の

エサの原料にすることは禁止されていますが、豚や鶏のエサにすることは認められています。

 

 

 

 

 

高栄養で安価だった肉骨粉は動物園の動物たちにもエサとして与えられ、汚染した肉骨粉を

食べさせられたピューマ(下写真)やトラがネコ海綿状脳症を発症して死亡しました。

 

 

 

 

 

他にも、イギリスの動物園からフランスの動物園に移動したカニクイザル(下写真)が、サル

海綿状脳症で死亡しています。

 

 

 

 

 

なお、プリオン病はヒトでも知られており、クロイツフェルト・ヤコブ病が有名です。

主に50~70代で発症し、ほぼ1年以内に死亡します。

突然変異で起こる突発性(孤発性)が1番多く約90%、家族性(遺伝性)が約10%、硬膜移植

などの医原性が約1%などとなっており、発症率は100万人に1人と言われています。

さらにイギリスでは1996年以前、ハンバーガーに牛の脳組織を加えることが許容されていた

ことから、変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病の発生が見られました。

変異型は若年で発症し、死亡するまでの平均期間が突発性よりは長くなる(平均18カ月)傾向

が見られました。

 

 

 

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