ヘビはなぜ、とぐろ(下写真)を巻くのでしょうか?
ヘビのように体が細長い動物(アシナシトカゲ:下写真)は他にもいますが、あそこまで
きれいにとぐろを巻く動物はヘビ以外にはいません。
ヘビは元々、地中生活をしていたと考えられていますので、穴の中のような狭い場所が
安心できるはずです。
狭さは体の各部分への接触で感じ取れるので、とぐろを巻くことによって、狭くて心地
良い場所にいるような安心感があるのでしょう。
さて、爬虫類は表皮に分厚い角質層を持っているので、乾燥に強くなりました。
この角質層の新陳代謝が「脱皮」です。
ヘビやトカゲの角質層は、カメやワニなどとは違って形成期と休止期があるため、形成
期が終わると古い角質層をいっぺんに捨てる時期がくるのです。
これが脱皮で、人が靴下を脱ぐように自分の皮を剥いでいきます(下写真)
ヘビは種類・成長段階・環境・体調などによって異なりますが、数週間から2ヶ月おき
くらいに脱皮します。
最初に目が白く濁り(下写真)、体全体に艶がなくなり動かなくなります。
逆に気性が荒くなるヘビもいます。
その後全体が白っぽくなり、数日後に元の状態に戻ります。
それから更に数日経ってから、脱皮します。
脱皮殻を見れば分かりますが、うろことうろこの間が伸びていますので、脱皮殻は実際
のヘビの大きさよりも、かなり伸びています。
そのため、こんな大きなヘビがいた!となるのです(下写真)