リーダーたちの危機管理

新型コロナウィルスによる感染が止まりません。

今まさに、リーダーたちの危機管理能力が問われていますが、自分の言葉で(紙を見ないで

国民に語り掛けるリーダーたちの支持率は上がっています。

 

感染者数・死亡者数が世界一となったアメリカのトランプ大統領は、秋の大統領選挙に勝つ

ことを最優先にしているため、自身の選挙にとって都合の悪いことは、科学的根拠に基づく

データでさえ、認めようとしていないように思えます。

未だに楽観視しているような、、、。

国家国民ファーストではなく自分ファーストでは困りますが、そのような大統領を選んだのも

アメリカ国民ですから、仕方ありません。


 

 

 

 

対照的に、ドイツのメルケル首相が行った演説が、賞賛されています。

旧西ドイツに生まれながら、幼い時期に家族で東ドイツに移り住み(成績優秀であったことか

ら)物理学者として働いていました。


 

 

 

 

その演説の抜粋ですが、

開かれた民主主義に必要なことは、私たちが政治的決断を透明にし、説明することです。

私たちの行動の根拠をできる限り示して、それを伝達することで理解を得られるようにする

ことです。

・私は保証します。

 旅行及び移動の自由が苦労して勝ち取った権利であることを実感している私のようなものに

 とっては、このような制限は絶対的に必要な場合のみ正当化されるものです(略)

 しかし、それは今、命を救うために不可欠なのです。

・私は約束します。

 連邦政府は経済的影響を緩和し、特に雇用を守るために可能なことをすべて行います。

 普段、めったに感謝されることのない方にも、お礼を言わせて下さい。

 スーパーのレジ係や商品棚を補充する方々は、現在最も困難な仕事の一つを担ってい

 ます。

 お店の営業を維持して下さり、ありがとうございます。

・皆様願いします

 噂を信じないで下さい。

 公的機関による発表のみを信じて下さい。

 

一方で、ある国の首相はM学園やK学園、桜を見る会など、妻や自身の様々な疑惑に真正面から

答えることもなく、未だに逃げ回っているように見えます。

新型肺炎の流行で、国民が忘れるとでも思っているのでしょうか。

とにかく総理を守り続ければ、財務省で見られるように異例の出世も可能になりますから、

官僚たちも必死なのでしょう。

 

新型肺炎に関する記者会見では、予定時間の大半を一人で喋り続け、記者の質問には官僚が

用意した回答を読むだけでした。

「質問があります」という記者の声を遮り、(妻の待つ?)私邸に帰ったとか。

緊急事態宣言・緊急経済対策共に、too late,too littleです。

論理的に考える(考えられる)メルケル首相とは雲泥の差です。


 

 

 

 

さて、ある動物園の話ですが、フクロテナガザルのオスが逃げ出したことがありました。

 

 

 

 

 

動物舎の周りを探すと、逃げ出したフクロテナガザルは近くの木にしがみ付いていました。

そうなると、で捕まえることは不可能なので、麻酔銃を使うしかありません。

テナガザルの仲間は樹上生活なので、他の類人猿のように筋肉質ではなく、むしろ華奢な体

つきをしています。

できるだけ安全に捕獲するため、臀部を狙って撃とうとしましたが、なかなか後ろ向きになっ

くれませんでした。

 

 

 

 

その時です。

しびれを切らした園長が「私が撃ちますから」と麻酔銃を奪い取り、何のためらいもなく、

こちらを向いたフクロテナガザルの目がけて、麻酔銃を撃ったのです。

幸い安全に捕獲できましたが、(当時の園長は)もし園外に逃げ出して自分の評価にマイナス

点が付こうものなら、今後の出世にも関わりますから、それならいっそのこと死んでくれた方

がありがたいと考えたのでしょう。

市民の財産である動物の命ファーストではなく、結局は自分ファーストでした。

 

 

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