9月11日は、女優 夏目雅子さんの33回忌でした。
昭和52年、カネボウ化粧品のキャンペーンガールとして撮られたポスターは、すごい衝撃
だったことを覚えています。
当時は東京に住んでいたので、街のあちらこちらでよく見かけたものです。
それからの活躍は、ご承知のとおりです。
夏目さんの死因については、急性骨髄性白血病と言われています。
白血病には急速に進行するタイプの急性白血病と、ゆっくりと進行するタイプの慢性白血病
があり、がん化した白血球の種類によって骨髄性とリンパ性に分かれます。
他にもリンパ系腫瘍の悪性リンパ腫などがあります。
日本人の急性白血病発症頻度は人口10万人あたり7~8人で、胃がんや大腸がん、肺がんより
も少ないものです。
白血病も他のがん同様、遺伝子変異が重なって蓄積することで発症するようですが、ほとんど
の場合、原因の特定はできないようです。
白血病は動物の世界にもあり、特に牛や猫の白血病は有名です。
牛ではウイルス感染※が原因となるものやウイルス以外のもの、猫ではウイルス感染が原因
となりますが、感染したからといって、すべての牛や猫が発症するわけではありません。
牛:牛白血病ウイルス(BLV)
猫:猫白血病ウイルス(FeLV)
なお、どちらのウイルスも人には感染しません。
ところで、食用となる牛や豚は、すべてと畜場で検査されます。
その検査で白血病と診断された場合、牛や豚は全廃棄処分となり、肉が市場に出回る
ことはありません。
猫が白血病を発症すると、ウイルスが唾液や血液中に増えてきます。
そのため、闘争が多い♂猫は、♀猫の2倍の感染率があると言われています。
白血病予防には単体ワクチンのほか、混合ワクチン(下写真)などもありますが、むやみに
外に出さず、室内で飼育されることをお薦めします。
他にもリンパ種が犬や猫で見られますが、特に猫のリンパ腫では悪性度が高くなります。