東京都日野市にある多摩動物公園(下写真)のライオンが、7/28~8/2にかけて熱中症疑いで
死亡したという報道がありました。
動物公園では7月以降、飼育する16頭中10頭に食欲不振や活動低下などの症状が見られるよう
になり、中には起立不能や意識障害などの重症化する個体もいたようです。
そのため、放水や送風による体の冷却、冷房装置の導入、日よけの設置などのほか、点滴に
よる補液・薬剤投与なども行った(下写真)そうですが、3頭が死亡しました。
死亡したのは3歳~15歳のライオン(下写真)で、解剖の結果、脱水や多臓器不全の症状が見ら
れたことから熱中症が原因と考えられていますが、死因の確定は検査結果が出てからになると
のことです。
熱中症が原因となれば、ライオンにも暑熱順化が必要になりますが、7月中旬から急激に気温が
上昇し湿度も高かったことから、体が慣れるまでの充分な時間がなかったことも、要因の一つ
と考えられています。
アフリカのサバンナ(下写真)は雨季と乾季で湿度も変わりますが、高温多湿の日本よりは過
ごしやすいのかも知れません。
ヒトや馬では、大量に汗をかいて体温を下げますが、多くの動物では汗を作るエクリン腺が
少なく、匂いの元となるアポクリン汗腺が主体になります。
そのためライオンも、汗をかく代わりに大きく呼吸して気道の水分を飛ばし、それによって
水分が蒸発することで体温を下げていますから、湿度が高いと体温を下げられません。
なお飼い猫では、発汗できるエクリン腺は肉球と鼻に少量ありますが、体温調節という意味
では、ほとんど役に立たないと考えられています。





