5月10日~16日は愛鳥週間でした。
元々は、アメリカの鳥類学者であったオースティン博士の提唱により、4月10日をバードデー
としたのが始まりですが、1950年(s25年)からは5月10日からの1週間が愛鳥週間として定
められました。
さて、地球上には約1万種の鳥が生息し、その内日本で確認された鳥は約600種と言われて
います。
日本には固有種も多く、小笠原諸島の母島などにはメグロ(下左写真)、奄美大島などには
ルリカケスやアマミヤマシギ、トカラ列島や奄美・沖縄などにはアカヒゲ(下右写真)が
生息しています。
また沖縄本島には、ノグチゲラ(下写真)やヤンバルクイナも生息しています。
ところで4月19日、鹿児島県は奄美市名瀬の路上で衰弱したハヤブサが保護され、簡易検査
を実施したところ、鳥インフルエンザの陽性反応が出たと発表しました。
奄美市では他にも死亡したサシバ(下写真)1羽が確認されていますが、サシバは3羽以上が
死亡した場合に鳥インフルの検査対象になるとのこと(夏鳥※だから?)
※夏鳥:繁殖のために日本に渡ってくる渡り鳥(ツバメなど)
その後、県が国立環境研究所に依頼してハヤブサの遺伝子検査を実施したところ、高病原性
鳥インフルエンザ(H5亜型)が検出されました。
種子島以南の県内離島で、野鳥から高病原鳥インフルエンザウイルスが検出されたのは初めて
です。
専門家は、奄美以南で越冬し北上中のカモからの感染の可能性(ハヤブサが鳥インフルエンザ
に感染したカモを襲って食べた)を指摘しています。
さらに、鳥インフルエンザウイルスの野鳥間での感染が全国的に拡大している影響で、より
南側にもウイルスが広がっている可能性もあるようです。
2021年7月26日、奄美大島と徳之島、沖縄北部及び西表島が世界遺産に登録(下図)されま
した。
登録面積は国土の0.5%に満たない小さなものですが、多くの絶滅危惧種や固有種が暮らす
貴重な島々です。
これ以上、感染が広がらないことを祈るしかありませんが、今のところ、新たな野鳥から
の感染報告はありません。