イルカが泣いているようなテーマ曲が印象的だった映画「イルカの日」
その映画を連想させるような出来事が起きました。
ロシアのスパイを疑われ、ヴァルデミールというニックネームで呼ばれていたシロイルカ
(下写真)が8月31日、ノルウェーの海で死亡しているのが確認されました。
ヴァルデミールは2019年春にノルウェー北部で初めて確認され、サンクトペテルブルク
装置と表示された帯をしていたことから、ロシア海軍のスパイ訓練を受けていたという
推測が出ました。
このことについて、ロシアからのコメントは一切ありません。
この5年間、ノルウェーとスウエーデンの海岸に頻繁に現れ、手信号に反応する様子も
確認されたことから、どこかの施設で訓練を受けていたのは間違いなさそうです。
シロイルカの寿命は40~60年と言われていますから、推定14~15歳のヴァルデミールの
死は明らかに早すぎます。
当初、「体に負傷はなかった」と発表されましたが、その後の保護団体の発表では複数の
銃創があり弾丸も残っていたことが分かり、犯罪行為の可能性が高くなったとのこと。
最終的に、どのような結果が発表されるのか、注目です。
さて、シロイルカは北極海やその周辺海域に分布し、名前の通りクジラ類の中では唯一、
完全に白い体色をしています(下写真)
オスは体長5.5mで体重は1300kgほど、メスは体長4mで体重は600kgほどの大きさです。
背びれはなく、他のイルカやクジラのように水面からジャンプすることはできません。
エサはヒラメやカレイ、イカ、エビ、アサリなどの底性動物を吸い込んで食べます。
日本では、千葉の鴨川シーワールドや横浜の八景島シーパラダイス、名古屋港水族館、
島根の海洋館アクアスなどで見ることができます。