体操女子団体のM主将が、今回のパリオリンピック出場を辞退しました。
報道によれば、喫煙・飲酒などの行動規律違反があったとの情報が協会に寄せられ、
本人も認めたそうです。
各界から、禁止薬物や違法薬物の摂取ではない今回の事案について、寛大な処分を
求める声も上がっていますが、体が資本のアスリートで、しかもオリンピック代表
クラスの未成年選手がストレス解消で喫煙・飲酒ですから、ルールは守らなければ
ならないるスポーツ選手としは、辞退はやむを得ないのではないでしょうか。
アスリートの中で、喫煙の割合が最も高いのが「体操界」だという気になる話も
あるようですから、かなり闇は深いのかも知れません。
タバコには4,000種類以上の化学物質が含まれ、うち200種類以上が有害物質で、
発がん性物質も50種類以上あるとされています。
有害物質は血管の内皮細胞を傷つけ、最終的に動脈硬化を招きますから、少なく
とも体には良くないものと考えますが、、、。
さて、動物の世界でも喫煙が問題視されていました。
インドネシアのある動物園に、喫煙するメスのオランウータンがいたのです。
元々は、来園者が投げたタバコがきっかけで5歳くらいから吸い始めましたが、動物
園側は(人気者になったこもあり)、10年近く喫煙を続けさせました。
これは、虐待以外の何物でもないと思います。
その後、無事に妊娠・出産したので、園として希少種の繁殖に貢献したことは評価
しますが、妊娠中も喫煙させていたと聞くと、怒りしかありません。
次に飲酒ですが、チンパンジーやゴリラなど大型類人猿のオスとメスを同居させる
時、オスを落ち着かせる目的で、アルコールを飲ませた事例が日本にあります。
東京の多摩動物公園ではチンパンジー(ジョー)にウイスキーを、上野動物園では
ゴリラ(ブルブル:下写真)に日本酒を与えたことがありました。
ところでチンパンジーやゴリラは、アルコール分解能力を持っているのでしょうか?
答えはYesで、進化の過程で樹上から地上に降りたことと関係があります。
チンパンジーやゴリラは、地上に落ちた果物を食べることがあり、その時、酵母菌など
により果物が発酵していると、結果としてアルコール成分を摂取することになります。
子孫を残す上でも、アルコール分解能力を身に付けることは、生存に有利だったに
違いありません。
なお、チンパンジーやゴリラよりも早く分かれたオランウータンには、アルコール
分解能力はないそうです。