カメの話あれこれ

今日5月25日は、アメリカの非営利団体(American Tortoise Rescue)が2000年に制定

した「世界カメの日」です。

カメについて知り、敬意を払い、カメの生存と繁殖のために人間が手助けする日です。

また団体は、絶滅の恐れのあるカメの保護違法な販売の抑止などにも取り組んで

います。

 

カメは長生きする動物として有名で、189年生きたホウシャガメ(下写真)がギネス

記録にもなっているそうです。

カメは呼吸数心拍数が少なく、新陳代謝のサイクルも遅いため成長スピードや老化

がゆっくりとなり、長寿になると考えられています。

また寒くなると冬眠、暑くなると夏眠(陸ガメ)などをしてエネルギー消費を抑え

ます。

さらに肺の空気を抜くことで甲羅の内側に空間を作り、頭や手足を入れて身を隠す

こともできます(下写真)

この時、甲羅の中ではほぼ呼吸はしない?とのこと。

カメ以外のゾウやクジラなど大型の動物長寿だと言われています。

心拍数の少ないことも理由の一つですが、血液中のリン濃度が低いのも長寿の

理由のようです。

人間は大型動物ではありませんが、やはり血液中のリン濃度が低いため長寿です。

 

リンは必須ミネラルですが、摂りすぎも良くありません。

血液中のリンは、腎臓によって調節されています。

ですから腎機能が低下すると血液中のリン濃度が高くなり、副甲状腺ホルモン

過剰に分泌されます。

その結果、骨のカルシウムが血液中に溶け出し、リンと結合して血管の壁に沈着

血管の石灰化)します。

それによって動脈硬化や心不全・心筋梗塞など、全身性の様々な病気を引き起こす

ことになるのです。

 

カメの話に戻ります。

カメの甲羅はうろこが変形してできたもので、甲羅にはカルシウムやリン

豊富に含まれています。

カメの日に逆行するような話で申し訳ありませんが、愛知県立佐屋高等学校では

特定外来生物のミシシッピーアカミミガメの甲羅を肥料にできないか、研究して

います(元々は我々人間が悪いのであって、カメが悪いわけでありません)

カメを冷凍処理して安楽死させた後、たい肥製造装置に投入して1~2週間ほどで、

カメは甲羅だけになるそうです。

その甲羅をハンマーで砕き、チップ状にしたものを肥料として使うとか。

甲羅をハンマーで砕く負担を減らすため、たい肥製造装置に入れた後の甲羅を更に

1日蒸し焼きにしてから砕くと、効率的にカメ炭(下写真)が出来ます。

その効果も証明されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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