カルタヘナ法

先日、警視庁生活安全課はカルタヘナ法違反容疑で60~70代の男性5人を逮捕

したと発表しました。

同法違反での逮捕は全国初で、紫外線を当てると赤く発光するように遺伝子を

組み換えたメダカを未承認で飼育・販売した容疑です。

 

 

 

 

 

うち1人は、警視庁が捜査していることを知って、自宅近くの用水路にメダカを

廃棄したそうですから、とても愛好家とは思えない許されない行為です。

 

ところでカルタヘナ法とは、「遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による

生物多様性の確保に関する法律」の通称です。

少し難しい話になりますが、日本では2000年に立法され、研究室などの閉鎖

された場所以外で遺伝子組み換え生物を扱う場合は、生態系への影響がない

ことを証明し、環境大臣の承認を得ることが義務付けられています。

 

今回の事件では、東京工業大学の元大学院生が同大の基礎生物研究所から

遺伝子改変メダカの卵を無断で持ち出し、飼育・譲渡したことから発覚し、

元大学院生ら数人も、書類送検されています。

 

 

 

 

 

ところでカルタヘナは、コロンビアを代表する美しい観光都市で、世界遺産

にも登録されています。

 

 

 

 

 

2000年、生物多様性条約の議論が行われた国際会議の開催地がカルタヘナ

だったことから、開催地にちなんでカルタヘナ法となりました。

開催地の名前が付いたものは他にも、ワシントン条約※やラムサール条約

などがあります。

ワシントン条約:絶滅の恐れのある野生動植物種の国際取引に関する条約

ラムサール条約:水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約

 

ところで、遺伝子組み換えといえば遺伝子組み換え食品を思い浮かべますが、

世界で一番食べている国は日本と言われています。

食料自給率が低く、多くの食品を輸入に頼っているからです。

トウモロコシや大豆、ナタネ、家畜の飼料など、ほとんどが遺伝子組み換え

食品と言われていますから、私たちは間接的であっても遺伝子組み換え食品

を摂り続けていることになります。

 

 

 

 

 

現在、健康に悪影響を与えたと確認された事例は1例もなく、安全性は世界中

の専門家により担保されているそうですが、、、。

 

アメリカではアレルギー発達障害が増加し、子どもへの影響が議論されて

います。

その一つが(遺伝子組み換え作物ではなく)、その栽培に使う除草剤残留

ではないかという事です。

実際、食物以外でも家畜の飼料や母乳ワクチン(安定剤にブタのゼラチンが

使われる)などから検出されているからです。

 

 

 

 

 

自給率を上げることは、日本の農業・農家を守るだけではなく、子どもたちの

未来を守ることにもなります。

 

 

 

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