北海道で、OSO18と呼ばれるヒグマの被害が広がっています。
OSOとは標茶町のオソツベツ地区に由来し、18は残された前足の幅が18㎝あった
からです。
ヒグマの前足幅は10~15㎝がほとんどですから、18㎝(下写真)ともなると、かな
り大きなオスのヒグマになります。
またオスは、若いうちに駆除されることが多いことから、成獣になるまで生き残って
いる時点で、かなり用心深い個体であることが分かります。
今までOSO18の姿を直接見た者はなく(無人カメラの映像に捉えられたのみ)、
忍者グマとも呼ばれています。
現地には箱わなも設置されていますが、かかる気配もないことから、幼少期に何ら
かの学習(母・兄妹が捕獲された?)をしたとも考えられていますが、詳細は分か
っていません。
OSO18による被害は3年前からで、現在までに60頭以上の牛が被害にあっています
ので、一刻も早い捕獲が望まれます。
ところでヒグマは、冬ごもりしてエサの少ない冬を乗り切りますが、ドングリが豊富
であったり雪が少ない時などは、冬ごもりしないヒグマもいます。
道内では、エサとなるエゾシカも増えていますので、OSO18も冬ごもりしないで山を
移動している可能性もあります。
犬を使って追い出す方法もありそうですが、ニュースを見る限りなぜか、その情報
は聞こえてきません。
ヒグマの急所は眉間・喉(のど)・腋の下などで、いずれも致命傷にはなるものの、
即死にはいたらないようです。
ライフル銃で、心臓や脊髄(せきずい)・延髄(えんずい)などを一発で仕留め
られれば即死するようですが、時速40kmで向かってこられたら、なかなか難しい
ことでしょう。
あまりにもリスクが大きすぎます。
なお猟銃の使用については、身体・生命に対する危険防止のため、日の出前及び日没
後の銃猟が禁止されています。
OSO18は、そこらあたりも分かっているのかも知れません。