知床の自然

先月、知床半島沖で観光遊覧船が行方不明となる事故が起きました。

 

 

 

 

 

事故後、無線用アンテナの故障や衛星電話の携帯電話への変更、条件付き出航など、

通常では考えられない(安全管理を無視した)運航会社の問題点が、浮き彫りになり

ました。

さらに、船の重りの役目をするバラストも積んでいなかったという証言もあります。

これほどまでに、安全管理を無視した会社があるとは、信じられません。

その後、115mほどの海底に沈んでいることが分かりましたが、船の引き上げには相当

の時間がかかりそうです。

 

さて、知床は半島部分だけではなく、周辺の海洋も含めた豊かな生態系(物質循環)

を持ち、海と陸の生き物が深く関わっていること、保護管理体制がしっかりしている

ことなどから、平成17年に世界遺産に登録されました。

 

 

 

 

 

豊かな山の栄養分が川から海に流れ込み、春になると栄養豊富な流氷解けて大量の

植物プランクトンが発生し、多くの魚たちが育ちます。

サケ(シロザケ)カラフトマス・サクラマスなどが海と川を行き来して、海で蓄えた

栄養を生まれた川に運びます。

サケたちはヒグマやキタキツネのほか、オオワシ(下中写真)やシマフクロウ(下右

写真)など絶滅危惧種の命を支えます。

 

 

 

 

 

森で暮らす動物たちの排泄物や死骸は、再び森に帰ります。

ほかにもケイマフリ(下写真)と言う鳥が生息しており、ケイマフリとはアイヌ語

赤い足という意味です。

また、美しい声でさえずることから、海のカナリアとも言われています。

 

 

 

 

 

そもそも知床は、アイヌ語のシリ・エトクが語源になっており、「突き出した地」

「地の果て」という意味だそうです。

 

行方不明の方々が、一日でも早く見つかることを願っています!

 

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