今年11月、国連気候変動枠組条約締約国会議(Conference Of the Parties 26:COP26)が英国
のグラスゴーで開催され、各国のリーダーやローマ教皇、著名人など多数が参加しました。
開催国のジョンソン首相は「人類のターニングポイント」になる会議だとして、温暖化へ
の強い危機感をあらわにしましたが、、、。
一方、日本の岸田首相は温室効果ガスを2030年までに13年比で46%削減し、50%に挑戦
するという目標を示し、国際社会から一定の評価を得たものの、脱石炭に踏み切れていな
いことなど、(経済大国でありながら)地球温暖化対策に積極的ではないという理由から、
不名誉な「化石賞」を2年連続で受賞することになりました。
大事なことは、岸田首相が「不名誉」と感じたかどうかなのですが、日本のメディアでも
あまり報道されません。
世界一のCO2排出国であるC国こそ、化石賞を贈られるべきと思いますが、少なくとも再生
可能エネルギーを積極的に導入しようとしていること、「仕返し」が怖いこと?からなの
か、対象外のようです。
そもそも、南シナ海における国際司法裁判所の決定を「紙くず」として無視するような国
ですから、八百屋で魚を求めるようなものです。
先日、グレタ.トゥンーベリさんのドキュメンタリー映画「グレタ ひとりぼっちの挑戦」を
観てきました。
世界中のリーダーたち(本当の意味での)は、彼女の声にもっと耳を傾けるべきだと、
つくづく実感しました。
さて、気候変動枠組条約には現在、197の国・地域が加盟し世界の平均気温上昇を産業革命
以前に比べて2℃より低く保ち、1.5℃に抑える努力をすることを目標としています。
このまま、温室効果ガスの排出に対して対策が講じられない場合は、21世紀中に4.4℃の
上昇となる予測のほか、2℃の上昇でも異常気象等により1億8000万人が新たに飢餓に陥る
とも言われています。
地球温暖化は、多くの動物たちにとっても脅威となります。
たとえば、動物園の人気者であるジャイアントパンダの主食は山岳地帯に自生する竹ですが、
数種類の竹では気温上昇により、発育・発芽ができなくなると指摘されていますから、特殊
な食性を持つジャイアントパンダにとっては正に死活問題ですし、動物園でしかパンダが見
れないなんて、悲しすぎます。
特殊な食性で言えば、コアラも同じです。
コアラの主食であるユーカリは、長らく続いた干ばつによって、葉の中の水分が不足して
いるようで、近年は地面に降りて水を飲むコアラも確認されています。
通常であれば、ユーカリの葉に含まれる水分で足りるので、危険を冒してまでコアラが地面
に降りることはありません。
陸上最大の動物であるアフリカゾウにも、危機が迫っています。
ゾウには汗腺がないため、体温調節や健康管理の上でも、水浴び・泥浴びは欠かせません。
温暖化によって乾燥した地域が広がり、水資源の不足や常緑樹林の減少が危惧されていま
す。