今年9月、ショッキングなニュースが流れてきました。
ブラジルのパンタナールで深刻な森林火災が起きており、すでに全体の12%が消失したという
のです。
面積にして、東京都の10倍とも言われていますから、相当なものです。
パンタナールは、南アメリカのほぼ中央に位置する世界最大の湿地で、大部分はブラジルに
あり、一部はボリビア・パラグアイにも及びます。
総面積は195,000㎢で日本の本州ほどの広さがあり、1,000種の鳥類、300種の哺乳類、480種
の爬虫類が生息するなど、生物多様性の宝庫として知られてています。
中でもジャガーやオオアルマジロ(下左写真)、タテガミオオカミ(下右写真)など、多く
の絶滅危惧種が生息しているだけに環境保全は重要です。
今回の森林火災も、農家による「野焼き」が原因と考えられていますが、過去50年間で最悪と
いう干ばつによって、被害が拡大しました。
現在のブラジル大統領は、環境保全よりも開発を優先しています。
国民を豊かにする開発も、ある程度は必要だと思いますが、人類共有の財産である自然環境
をこれ以上、破壊してほしくありません。
環境保全と経済発展というトレードオフにおいて、如何にバランスを取れるかがリーダーの
資質・腕の見せどころだと思うのですが、二者択一では芸がなさすぎます。
今般の新型コロナウィルスのように、自然界(特に野生動物など)に閉じ込められていた未知
の病原体が出現する可能性もあります。
また、このまま温暖化が進むと、シベリアや北極圏などの永久凍土の下からも、未知の病原体
が出現する恐れもあります。
さらに永久凍土には、メタンガスや二酸化炭素などの温室効果ガスも閉じ込められている
ので、それらが排出されれば、更なる温暖化に拍車がかかります。
新型コロナウィルスに学び、今こそ全世界が、こころを一つにする時です。
世界中で、未来に責任を持つ真のリーダーが求められています。