長かった梅雨も明けて、日本列島に本格的な夏がやって来ました。
「災害級の猛暑」に見舞われた昨年は、熱中症で1,500人超が死亡し、救急搬送された人も
95,000人ほどで、例年の2倍近くになったそうです。
搬送者の約半分は65歳以上の高齢者で、その背景に脱水症があると言われています。
体の水分は主に筋肉に貯蔵されるため、筋肉量の少ない高齢者は脱水症に陥りやすく、汗を
かけば、すぐ熱中症になるということです。
また、体温調節能力が未発達な子供も熱中症リスクが高いので、気を付けましょう。
ところで、熱中症になるのはイヌやネコたちも同じです。
イヌでは、気温が26℃を超えると熱中症のリスクが高まると言われており、特にパグや
シーズーなどの短頭種は鼻孔が狭く気道が短いため、呼吸による体温調節が苦手です。
室内で留守番させる時は、エアコンを付けっぱなしにすることをお勧めします。
また、吸熱・放熱効果のあるアルミ製のプレートやジェルクッションなどの各種グッズも
ありますので、上手く活用して下さい。
ネコは元来、比較的暑さに強いと考えられていましたが、毛の生え変わる周期がはっきり
しない現代のネコは、そうでもなさそうです。
暑い時期は、イヌと同様エアコンを付けて快適に過ごさせることをお勧めします。
もし、熱中症が疑われるイヌやネコがいたら、体温を下げなければなりません。
まずは深部体温を39.5℃まで下げて、その後38.5℃ま持続的に冷却します。
脇の下や内また、首などの太い血管がある部位を氷水などで冷やしたり、水を張った
タライなどに直接入れることもあります。
また体中にアルコールを霧吹きし、扇風機で風を送る方法などもあります。